第70回日本公衆衛生学会総会

ご挨拶

第70回日本公衆衛生学会総会学会長
本 橋  豊

平成23年(2011年)10月19日(水)から同月21日(金)にかけて、秋田市において第70回日本公衆衛生学会総会を開催させていただくことになりました。日本公衆衛生学会の会員の皆様に、学会長として一言ご挨拶申し上げます。

東北地方は自然豊かな農村が広がる日本の食糧生産の拠点ということで、良いイメージを持たれる国民が多いと思います。観光資源も豊かで、人情味あふれる日本の「ふるさと」です。一方で、公衆衛生の観点から見ると、かつては塩分の過剰摂取による脳卒中の多発地域というイメージもありました。秋田県は東北の中でも「あきたこまち」に代表される米作地域であり、「きりたんぽ鍋」で連想される豊かな食と「なまはげ」のような伝統文化に育まれた美しい土地柄です。これまで、日本公衆衛生学会総会が秋田県で開催されたことはなく、秋田県での総会の開催を関係者一同とても喜んでおり、本学会総会の開催に向けて一丸となって邁進しております。

本総会のメインタイトルは「公共性の地平から見た公衆衛生の将来展望」とさせていただきました。21世紀に入りすでに10年が過ぎましたが、公衆衛生学(Public Health)の存在意義があらためて問い直されている時代になったと実感しています。社会経済のグローバル化や競争原理の激化などにより、公衆衛生においても健康の社会的決定要因の重要性があらためて認識されつつあります。Public とは「公衆」という意味のみならず、「公共性」という意味が込められているはずです。Public Health を「公共の健康学」と読み直すならば、公共性とは何なのかということが、公衆衛生の立場から問い直されなければなりません。「公共性の地平からみた公衆衛生の将来展望」というテーマには、混迷を深める現代社会の中で、公共性というキーワードが公衆衛生学に新たな展望をもたらしてくれるのではないかという期待も込めています。第70回という記念すべき総会において、今後10年の公衆衛生学の将来展望を語り合える場としたいと考えています。

本総会が開催される10月中旬は、秋田県の各地で紅葉が始まる絶好の観光シーズンでもあります。このような美しい季節のただ中で、公衆衛生に関する研究と実践について、日本公衆衛生学会員の皆様が一同に会して討議できる場を提供できることを、学会長として大変うれしく思います。

多数の会員の皆様が秋田の地にお越しくださり、本学会総会に積極的にご参加いただくことを衷心よりお待ち申し上げます。

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